ことのあらまし。
かねてから経過観察中の「低コレステロール」症状(詳細はこちら→
★)について、血液検査の時期がやってきた為病院へ。(2/14)
緊張な面持ちのバニラさんこの日の血液検査は、とある病気を疑っての特殊なものでした。
でもこの血液検査の詳細は今日の話しと別件で、一緒に書くと混乱するため、ひとまず後日記事にしますね。
で、この血液検査は2回採血をするんですが、1回目の採血と2回目の採血の間を2時間程度あけなければなりません。
1回目の採血が終わり、次の採血までの間買いものでも行くか~?とか言いながら車でスーパーに向かっていた時、私の膝に4本足立ちで立ってるバニラの足の付け根を、何気な~く抑えたんです。
その時、私の指はなにか違和感を覚えました。
「?」
何かの間違い?気のせい?と思いつつ、もう一度違和感を覚えた左後ろ脚の付け根を強めにまさぐります。
「・・・ちょっと・・・この
しこり、なに・・・」
一気に顔色が悪くなったまるこんぶの様子を見て、すじこんぶが触って確認してみました。
そこには間違いなく、1㎝にも満たない大きさですがコリッとした固さのしこりが。

毛をかき分けてその場所を見てみましたが、赤くなっているとか、隆起してるとか、見た目は全く何もなっていません。
しこりも表面上はわからず、ただサラッと撫でただけではわからないくらい。
けっこうしっかりとなぞらないと、そこにしこりがあるのを発見できないくらい皮下にある状態でした。
イヤな予感がしつつも、とにかく診てもらわなければなんとも言えないなということで、2回目の採血時に先生にそのしこりの診察をお願いしました。
「う~ん・・・なんでしょうね・・・」
触診・視診した先生からは「困惑」「検討つかない」といった雰囲気が・・・
「あっ、これはただの虫刺されですよ~」
ってなることを期待したまるこんぶですが、触っても見てもわからないとなると、ますますイヤな予感が増幅してしまいます。
とにかく「何か」を検討つけるため、しこりの中の細胞を注射器で吸い取って顕微鏡で見てみる「針生検」をすることに。
この日2回も採血で注射器を刺されているバニラさん(涙)
でも3回目の注射器(針生検)でだって鳴きませんでした。さすがに3回目は身をすくめていましたが・・・。
針生検で吸い出した内容物はほとんどなく、わずかな細胞が採取されただけの様子でした。
(たぶん)その細胞を染色して顕微鏡で見てみたようですが、
「うん、これはただの虫刺されですね~」
と言われることを期待したまるこんぶ、ところがその希望を打ち砕くかのような先生の渋い反応・・・。
「
炎症の反応がありますね・・・。あまりいいものではないので、外部の検査機関にだしましょうか・・・」
この時は予備知識が全くなかったので、炎症の反応があってなぜマズイのかよくわからなかったのですが、悪性の腫瘍だった場合、炎症の反応がでるそうです。
歯切れの悪い先生の反応に心配になりつつ、「抗生剤の反応も見てみたい」(ばい菌で腫れた可能性も視野にいれて)、ということで、検査結果が出る1週間後まで1日2回抗生剤と消炎剤のお薬を服用することとなりました。
車に戻るなり、言い知れぬ不安とイヤな予感に号泣するまるこんぶ。
すじこんぶとバニラの慰め(ペロペロ舐めてくれる健気なバニラさん)も全く耳に入りません・・・。
とんだバレンタインデーです。
その日は帰ってからネットで検索しては号泣・ふて寝を繰り返し、ご飯もほとんど喉を通りませんでした。
あんまりネットで検索するのも良くないなとわかってはいるけど、ある程度知識と結果のアタリをつけておきたい気持ち、皆さんありますよね?
性格もあると思いますが、私の場合は一番最悪の結果まで予想しておいて、覚悟を決めておきたいタイプです。
もし最悪の結果だった場合、ショックが多少和らぐと思ってるんですが・・・。
ただのマイナス思考とも言うけど。
で、検索して色々勉強した結果、以下の可能性をまず考えました。
1、肥満細胞腫(悪性)
太っている犬に出る腫瘍ではありません。
哺乳類が持っている細胞のひとつで、炎症や免疫反応に重要な役割を持っています。花粉症とも関係が深い細胞なんだそう。この肥満細胞が腫瘍化したものが、「肥満細胞腫」です。つまりは癌。
発症平均年齢は9歳前後、好発犬種はラブラドルレトリバーやボクサーなどですが、どの犬種にもあり得ますし、何事にも例外はあります。
バニラのしこりからは炎症の反応が出ていましたので、年齢は若くとも否定しきれないものがありました。
詳しく知りたい方は、こちらの動物病院のHPがわかりやすかったのでどうぞ→
★2、悪性リンパ腫
名前の通りリンパ系を通して広がる悪性の癌です。リンパ腫は、顎の下、肩の周辺、脇の下、股の付け根などに発生しやすく、治療をしないと3か月で死に至る病です。
高齢犬によく見られますが、何歳からでも可能性はあります。中年期(5~7歳)前後の発生率が高い為注意が必要です。
バニラのしこりは後ろ足の付け根にありましたので、これも否定できませんでした。
詳しく知りたい方は、こちらの動物病院のHPがわかりやすかったのでどうぞ→
★3、何らかの皮膚疾患
毛嚢炎や膿皮症など、何らかの細菌が皮下で腫れてしこりとなっているかも・・・とわずかな希望を持つまるこんぶ。しかし当の本犬は痒がったり痛がったりする様子は全くなく、表皮も変異していない(涙)
若いから癌はないだろう・・・と思いつつも、「高齢犬に多いが、全年齢で発症する」とか「遺伝的な要素もある」とか見ると、何事にも例外はあって、それがまさかのバニラなのかもしれない・・・。

この日から検査結果の出る一週間後まで、長い長い、ウツウツとした日が続きました。
自分が大きな病気かもしれないのに、その間バニラはずっとそばに寄り添っていてくれて、これじゃあどっちが病人かわかりません・・・。
「飼い主がしっかりしなきゃダメだよな」とか「不安な気持ちはすぐ犬に伝わるよね」とか思うんですけど、もうそういう風に思い込もうとすればするほど無理でした。
逆に吐きそうになる。キレイゴトだって思えて。
だって悲しいし辛いものは辛いんだもの。
なんでバニラが。
まだ3歳もなってなくて、これから楽しいことがいっぱいあったはずなのに。
うちの子に限って、じゃないけれど、漠然と、当たり前に、バニラとは15年位ともに生きていけるものだと思っていました。
でもそんな当たり前だと思っていた幸せは、誰かが約束してくれたことでもないし、保障してくれる人もいない。
改めてそれに気づかされた私は、急に目の前のこのか弱い宝物が、実はいつ目の前から失われてもおかしくないものなんだって痛感。
そう感じ始めたら、バニラがうちの子になってからの1日1日がどんなに貴重な日々だったかということ、そしてその貴重な日々に私はバニラにどんなことをしてあげられていただろうって考え始めました。
もしかしたら、健康を損なうようなことをさせていたのでは?
あの食べ物かな・・・それともあれをしたからかな・・・。
そんなことを思っては自分を責めてみたものの、今できることは少なく、ただひたすら丁寧に、大切にバニラさんのお世話をする以外なくて。
バニラさん、食欲も元気もいっぱいなんですけど・・・それでもバニラさんは以前と変わらない無邪気さで、おもちゃを持ってきては「遊ぼう♪」と誘ったり、悲観して泣いている私を見てはペロペロと顔を舐めてくれたりして逆に救われてしまったりする日々なのでした。
ちなみにこの1週間、処方された抗生剤・消炎剤を飲み続けましたが、しこりは全く小さくならず・・・。
そして検査結果が出る2/21。
朝からお茶しか喉を通らず、胃に穴が空きそうなくらい緊張しながら診察室へ。
そこで検査結果の紙を出されて、そこに書かれた診断名になんとも言えない気持ちに。
診断名 「慢性脂肪織炎」へ?ナニソレ?キイタコトナイ・・・コワインデスケド・・・
検査結果の用紙には続けてこう書いてありました。
所見
「標本中には脂肪滴様の間隙を含む漿液(しょうえき)成分を背景に、マクロファージを主体とした単核細胞が孤在散在あるいは小塊状に採取されています。好中球の有意な浸潤は認められず、細菌や真菌などの病原体微生物も検出されません。また悪性腫瘍を示唆する異常細胞も認められません。このような所見からは脂肪織におけるマクロファージ炎と判定され、慢性脂肪織炎が第一に考えられます。炎症の原因は特定できず、さらに拡大傾向を示すようであれば組織生検などを検討する必要があると思われます。」・・・。
へ?イミワカンナインデスケド・・・
「慢性脂肪織炎」、詳細は続きます。
悪性じゃないってさ!
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